綺麗サッパリ生乾き臭を消す!ナチュラルクリーニングでお洗濯。
「洗った洗濯物から生乾き臭がする」と悩んでいませんか?けれど「他の香りでごまかしたくない」と思っていませんか?ちょっとした洗濯のコツを掴めば簡単に生乾き臭を解消できます。
全自動洗濯機の誕生から約40年。かろうじて二層式の洗濯機を見たことがある筆者です。この記事をお読みの皆さんはいかがでしょうか。今や乾燥まで全自動でできてしまう時代。洗濯にかける時間は短くできても、生乾き臭のする服を着て日常生活を送るのは自分にも周りにもストレスです。かと言って香料の香りでごまかすのもちょっと気が引けます。世間には化学物質過敏症の方も増えていて、香害という言葉も使われているほど。できれば無臭でサッパリとした洗い上がりの服に袖を通したいものです。
そこで今回は、生乾き臭を解消するナチュラルクリーニング素材を使った洗濯のコツや方法を紹介します。
筆者も同じような悩みを抱えていていろいろな方法を試しましたが、今は「洗った洗濯物が臭う」という悩みをゼロにできました。 祖母の介護を長年行い、洗濯のにおい問題に取り組んできた経験と、香りの専門家、アロマテラピーインストラクターでもある筆者が実践している方法を、失敗談も交えてすみずみまでお伝えします。
実践すれば、生乾き臭とサヨナラできるはずです。しっかり乾いた臭わない洗濯物には、強い香りも不要です。シンプルで心地よいナチュラル素材の洗濯方法、ぜひ最後まで御覧ください。
目次
生乾き臭が出る理由
生乾きの原因、それは雑菌の繁殖です。繁殖する主な理由を以下の2つに分けて考えてみます。
①汚れが落ちてない
洗剤が汚れに負けていたり、洗濯機に衣服を詰め込みすぎてうまく回っていない、またはすすぎが足りないなどの理由が考えられます。
②すぐに干してない
雑菌は湿気を好むそうです。脱水しているとはいえ洗濯機のなかで長いあいだ放置した衣服は、生乾きリスクが増します。
つまり生乾き臭を出さないためのポイントは、①きちんと汚れを落として、②なるべく早く干すということです。とてもシンプルですが、汚れ落ちのジャッジが難しかったり、ついつい干すのを忘れたりで上手くいかないこともしばしば。筆者は洗濯していたことを忘れて、半日くらいそのままにしてしまうことが今も時々あります。色んな失敗をしてきた自分だからこそ、その体験を記すことで何か皆さんのお役に立てることがあるかもしれない、そんな思いで、次の項では筆者の洗濯遍歴と失敗談から今の方法に辿り着くまでをご紹介します。お時間が無い方は読み飛ばしてその次の項、汗と皮脂の落とし方からお読みいただければ問題ありません。
筆者の洗濯遍歴と失敗談
初めての一人暮らし期
●粉末合成洗剤 / 塩素系漂白剤 / 柔軟剤 / 天日干し・室内干し
20数年前、高校卒業を機に関東で一人暮らしを始めました。それまで家事全般を母親に任せっきりだったこの頃の筆者はまともに洗濯をしたことがなく、洗剤の種類も衣服の生地についても全く知りませんでした。ドラッグストアで何となく洗剤を選んで、ただ洗濯機に任せっぱなしの日々。しばらくして同級生2人と筆者の3人でルームシェアをすることになり「おしゃれ着用の洗剤を使う」「洗濯ネットに入れて畳んで洗う」「隙間をあけて干す」「干すときは風の通りを考える」などを学びます。このころは香りの強い柔軟剤が流行る前で、ほのかに香る柔軟剤を何となく使っていました。洗濯物がきちんと洗えているのかを意識したこともなかったように思います。
仕事と生活の両立に奮闘期
●粉末合成洗剤 / ポイント汚れ用液体洗剤 / 塩素系漂白剤 / 香りの強い柔軟剤 / 天日干し・室内干し
社会人となり数年。ルームシェアを解消し、再び一人暮らしに。これまで3人で分担していた家事を全てやらなければならなくなり料理と掃除にかける時間が増えました。洗濯は変わらず洗濯機に任せっぱなし。最初はそれで良かったのですが、デスクワークから肉体労働に転職したのをきっかけに仕事着のエリ・そで汚れが目立つようになりました。靴下の汚れも落ちないし、汗のにおいも気になる。どうしたものかとポイント汚れ用の液体洗剤をエリ・そでに染み込ませてから洗濯機に入れるように。靴下は、汚れが目立つようになったら捨てていた記憶です(今振り返るともったいないですね。)汗のにおい対策には、このころ流行りだしていた強い香りの柔軟剤を使うようになります。何本か揃えて、気分で香りを変えていたこともありました。ところがある日職場で「衣服の香りがきつい」と指摘されます。筆者はこのころ鍼灸整骨院とリラクゼーションサロンが併設された職場で働いており、接客業であるうえに患者様/お客様との距離も近い環境でした。これはイカンと柔軟剤の使用をやめ、下着や制服の着替えを持ち込むようになり、アルム石(ミョウバン)での制汗対策をおこないました。このころアロマテラピー検定1級に合格、天然香料や自然素材に興味が出始めます。
エコと節約を意識する期
●液体洗剤のみ / 残り湯洗い / すすぎゼロ / 軒先に室内干し(窓を開ける日も閉める日もあり)
アロマテラピーとの出会いから天然香料や自然素材に興味が出始めた筆者。専門的な資格も取得し、日々の掃除にナチュラル素材が増えてゆきました。2015年末に17年住んだ関東から高知の実家に戻りリラクゼーションサロンを開業。家族と共に祖母の介護をしながら暮らす日々となりました。この頃の筆者は、自分の衣服とサロンで使用するタオル類の洗濯には、精油を配合したすすぎゼロOKナチュラル素材の液体洗剤を使い始めます。また、節水にも目覚め、半日置いた風呂の残り湯で洗濯をし、すすぎゼロ。洗濯物は軒先に干していました。すると、乾いた洗濯物は最初とくに臭わないのですが、水や汗で濡れると強烈な生乾き臭が発生してしまうという事態に。さらに、アロマトリートメントで使用するタオル類の植物油汚れが落ちず、どんどん重たくなってゆくのです(セラピストあるある)。なんでこんなに臭いのか?すすぎゼロ洗剤は汚れが落ちないのか?残り湯は使わない方が良いのか?このときに沸いた色んな疑問に簡潔に答えてくれたのが、ナチュラルクリーニング実践者の友人でした。彼女の衣服は清潔で、においません。ぜひ筆者もそうなりたいと思い、試してみることにしたのです。
ナチュラルクリーニング期
●粉石けん / 過炭酸ナトリウム(=酸素系漂白剤) / クエン酸(=柔軟剤) / お湯洗い / すすぎ2回
洗濯物の強烈な生乾き臭に悩んでいた私は、ナチュラルクリーニングを実践している友人を先生に、現状の洗濯方法をひとつひとつ見直してゆくことになります。
「洗濯機は魔法の箱じゃないんよ〜。汚れた服をただただ洗濯機に突っ込んでも洗えてないんよね」という彼女の言葉に目からウロコ。20年ものあいだ筆者は無意識に「洗濯機に汚れた服を突っ込んでスイッチONすれば洗えている」と思い込んでいたことに気付かされました。
ちなみにこのパワーワード「洗濯機は魔法の箱ではない」は、本橋ひろえ先生の『ナチュラルおせんたく大全』という本に出てくる言葉です。ゼロからナチュラルクリーニングを始めたい方は、是非この本を読まれることを強くおすすめします。汚れが落ちる仕組みがとても分かりやすく、字も大きくて簡潔で、ポイントごとに読むこともできます。
(筆者もことあるごとに何度も読み返しております。)
ということで、このあとに記すナチュラルクリーニングの方法は本橋先生の本の内容と重複しますが、そこへ筆者の体験談を交えて記してゆきます。
現在
●昔買って使い切っていない洗剤・粉末合成洗剤・粉石けんの使い分け / すすぎ2回
そして現在の筆者は粉石けんでの洗濯を一旦休んで、余っていた液体洗剤たちの使い切りをおこなっています。お湯で洗って綺麗な水ですすげば汚れは落ちるということを学んだので、生乾き臭はもちろん無しです。アロマトリートメントで使用したタオルは合成粉末洗剤を使用してみましたが、油汚れが落ちないので、やはり粉石けん(暁ローブ)で40℃くらいまでのお湯洗い一択です。過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)無しでも落ちます。今度は液体の洗濯石けんも試してみるつもりです。
次項では、ナチュラル素材での汚れの落とし方を具体的に説明してゆきます。
ナチュラル素材で汚れを落とそう!汗と皮脂の落とし方
汗は水の予洗いで落とす。皮脂はお湯と洗剤で落とす。
汗をかいてベタベタになった顔を冷たい水で洗った経験はありますか?とても気持ち良くサッパリと汗は落ちますが、顔のベタつきは取れないですよね。ではお湯で顔を洗ったら?洗い上がりがつっぱりますよね。皮脂が取れているからです。これは衣服の洗濯でも同じで、お湯で洗濯をした方が皮脂汚れが落ちるのです。
もし時間に余裕があれば、たくさんの汗を吸った布類は洗濯機に入れる前に水にくぐらせて汗汚れを落としておくと、洗剤は皮脂汚れを落とすことに集中でき汚れ残りを防ぎます。このように洗剤が汚れに負けるのを避けることで生乾き臭をブロックします。水ではなくお湯でくぐらせるなら皮脂もいくらか落とせて一石二鳥です。
お風呂上がりにすぐ洗濯できるようなら、お湯が冷める前に汗で汚れた衣服を湯船に放り込み、5分ほどしたら取り出してすぐに洗濯機で洗えば節水になります。湯船のお湯は30度くらいまで冷めると雑菌が繁殖するそうですので、衣服を湯船に沈めたまま放置すると悪臭の原因になります。前述しました筆者の失敗「半日置いた湯船のお湯で洗濯→すすぎゼロで強烈な生乾き臭」は、湯船で繁殖した雑菌に因るものだったと考えられます。
ナチュラルクリーニングで使う材料4選
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『ナチュラルおせんたく大全』による使い方
①②③はセットで、洗剤として使います。
④は、すすぎの段階で使います。
本の中ではこの①②③の3種類の洗剤を混ぜる黄金比が描かれており、友人からも本の通りに洗濯するんだよと教えられていたのに筆者は三種類の洗剤をいちいち測って入れるのがめんどくさく、石けんだけで洗濯し最後にクエン酸も使わなかったせいで、石けんカスが衣服に付いてしまい、結局また洗濯をやり直す羽目になりました。
それで次は、石けんと過炭酸ナトリウムを1:1の割合で使って洗濯をしていたらしっかり汚れも落ちてしばらくはいい感じでした。ところがある日気づくと、洗濯物の生地が傷んでいる上に、色落ちもしていました。お気に入りの手拭いの柄が色褪せてほとんど見えなくなったり、黒の前掛けが白ばんで使い古した感が出まくってしまい、新しいものを買うことになりました。この失敗の理由は友人曰く、重曹を入れなかったことでアルカリ度がつよくなったからかも?とのことでしたが、洗濯ネットに入れなったせいで生地同士が擦れて消耗したというのもあるかもしれないです。筆者と同じ失敗をしないためには洗濯ネットを使用することと、本の通りの比率で洗濯することが良さそうです。
クエン酸は水に溶かし液体にしておいてから柔軟剤ポケットに入れておくことで、洗いが終わった洗濯物に浸透させます。最初に洗剤と一緒に入れないことが肝心です。最近は大手洗剤メーカーさんからクエン酸の製品も発売されたのでご存じの方も多いかもしれません。
本橋先生の提唱する洗剤の黄金比は【石けん 1:重曹 3:過炭酸ナトリウム 1】。
60リットルの水に対して石けん大さじ3:重曹1/2カップ強:過炭酸ナトリウム大さじ3という塩梅です。→ 出典元:Radikoニュース
洗濯の手順と失敗しないための注意点
風呂の残り湯は洗いのみに使う
節水にもなりますし、大きな洗濯桶の代わりにもなる浴槽。最大限に活用したいですね。洗濯に使うときには洗いに使用し、すすぎは必ず水道水で2回。雑菌の繁殖した残り湯は、すすぎに使うと強烈な生乾き臭に繋がるので注意です。
予洗いでの使い方もおすすめで、例えば毛布やタオルケットなど大きいものをいきなり洗濯機に入れるのではなく、まだ暖かい湯船に放り込んで上から足でふみふみして予洗いし洗濯機で洗濯します。
洗濯物を詰め込みすぎない
これもやってしまいがちなのですが、洗濯物を詰め込みすぎて衣類が泳げないと汚れが落ちません。何度かに分けて洗濯するのはとても手間なのですが、洗濯物がのんびり泳いでいるのを確認すると「あぁこれで良いんだなぁ」と思い、なごみます。これも慣れてしまえば特に気になりません。
洗剤の量は衣服の量ではなく汚れ度合で決める=泡立ち確認は必須
洗濯機に任せてしまうと衣類の重さで洗剤量が決まるものがほとんどだと思いますが、夏場に汗と皮脂でベタベタに汚れている衣服と、冬場にほとんど汗をかいてない衣服と同じ重さで同じ洗剤量というのは、ちょっと違和感を感じませんか?ここで人間のチェックが必要になります。適正な洗剤量かを泡立ちで確かめるのです。
2回の泡立ちチェックがとても大切
泡立ちチェックの方法は、洗剤ポケットに洗剤を入れません。先に水(お湯)を少しためてから洗剤投入→蓋をしてさらに水を入れる勢いで泡立てる→蓋を開け1回目泡立ちチェック→泡が立っていたら衣服投入→水(お湯)が規定の水位まで溜まり洗濯機が回り始めたら再びフタを開け2回目泡立ちチェック→洗濯物が洗濯槽の中で泳いでいて、泡立ちがこぶし大の大きさくらいで立っていればその先は洗濯機に任せます。筆者は水が溜まるのを待つ時間に洗面台の鏡を拭いたり蛇口を磨いたりスマホでメールチェックしたりしています。
できるだけ早く干す
雑菌の繁殖を防ぐためには洗濯物を早く乾かすことが大切です。シワを伸ばし衣類の間隔をあけ、風通しよく乾かしましょう。たまに干し忘れる筆者の経験談として、半日洗濯機の中に入れっぱなしのものを干しても、ちゃんと洗えていれば生乾き臭は発生しないことが多いです。1日忘れてしまうと半乾きの上シワシワです。このまま干すと、ものによっては臭います。洗濯が終わった頃にアラームをかけて、手早く干すことを心がける日々です。
最後に
生乾き臭を消す洗濯方法、いかがでしたか?
汚れが落ちる仕組みを理解することで落ちない理由を想像できるようになり、ナチュラル素材を使うことで環境への負担も最小限となります。
排水は最終的に海へ流れてゆくことを考えたら、分解されやすい素材を選択することが大切だと感じます。筆者の地元は生活排水がそのまま海へ流れてゆく地域であり、歩いて2分で海に出られることも関係しています。日常的に海を見ているので余計に思いが強いのかもしれません。できることから始めて、無理なく継続してゆきたいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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